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儲からないトレーダにならないための鉄則

  • 小刻みなトレードがうまくいって連戦連勝し、こつこつと貯金をつくった。ところが、その後、たった一回のトレードに失敗して、せっかく積み上げてきた貯金を全部すってしまった。
  • 少し損したら止めようと軽い気持ちでドルを買った。その後、相場はじりじりと下がったが、もう少し様子を見ようと考えて売れずにいたら、さらに下がってしまった。結局、損切ができないままもち続けてしまい、最終的には金利差も取れることだし、預金だと思って持ち続けようというように、方針を大きく転換するハメになった。
  • 米国の景気がよくなると思ってドル買いのポジションをもった。予想通り、発表される経済指標は良好なものばかりだったが、なぜかドルは上昇せず、逆にズルズルとさげてしまった。
  • レンジ相場を抜けたと思ったところ、高値で買ったが、下げてしまい、やむ無く売却。しかし、売却したところが底値で慌てて買いに向かったものの、またまた下落。今度は売りから攻めてみたものの、相場は再び上昇へと転じて損きりを余儀なくされた。気がつくと、レンジ相場の中で何度もやられていた。
  • 負ければ負けるほど、損失を一気に取り替えそうとして、一回ごとの取引金額がどんどん大きくなってしまった。
  • 上がったら売ろうと思って指値注文を出しておいだが、指値の一歩手前で相場が息切れてしまい、結局は売却できずに終わってしまった。
  • ドル高を予想してドルを買ったが、ちょっとドル安に戻ったところで弱気になり手仕舞った。またドルが上がり出したのでドルを買ったが、またまた下がり出したところで弱気になって手仕舞った。そんなことを繰り返しているうちに、どんどんドル高が進んだトレンド相場だったにもかかわらず、ほとんど儲からないという結果に終わってしまった。
  • ここを抜けたらまずいと思ってストップロスオーダーを入れていたが、そのオーダーが約定した途端、相場が反転し、結果としては相場から振り落とされただけに終わってしまった。
  • いつかは円高になると思ってドル売りポジションを持っていたがまったく円高に向かう気配がなく、面倒になってポジションを閉じた途端に円高へと進み始めた。
  • いきなり、自分が取れる最大限のポジションで取引をスタートさせたため、わずかに相場が逆の方向に行っただけでポジションを閉じなかればならなくなり、かつその後も身動きが取れなくなってしまった。
  • 大きなトレンドで大儲けしたものの、その後、乱高下の相場で派手な売買を繰り返し、結局、儲かった分を全部吐き出したしまた。
  • 有名な評論家が言ったことを真に受けてポジションを取ったものの、結局は損をしてしまった。後になってその評論家を恨んだが、むなしかった。
  • 自分は円安になると思っていたのに、周りの人間があまりにも円高に行くと言うものだから不安になって取引を止めてしまった。その後、結局は円安が進んだ。

 

売買手法の研究 

1.売買指針の決定
先ず始めにお話しすることは、相場の方向性を見るための基準を決めなければならない事です。これには基本的にテクニカル分析を利用することになるのですが、ファンダメンタルズ(基本的な相場変動要因)分析を否定する訳ではありません。しかしファンダメンタルズでは値動きに規則性を見出すことが出来ませんし、同じ材料が時によって逆の動きになる場合もあることなど、安定的な判断の指針にするのは至難の技といえるように思います。そこでテクニカル分析という話しになるのですが、これには移動平均線や相対力指数のような一般的なものから、とてもマニアックなものまで数え切れないほどもあります。また同じ分析方法でも時間足、日足、週足など期間によってそれぞれのパラメーターの設定も考える必要もありますから、これらを掛け算しますと天文学的な数字になってしまいます。始めは簡単なもの、単純なものから始めるのがよろしいと思います。目的は売買の指針として相場の方向性、つまり上昇もしくは下降の判断が出来ればよろしいのであって、乱暴な話しですが始めのうちはその正誤は問題ではありません。

●指針となるテクニカル分析を習得

一般的なテクニカル分析法には、移動平均線、一目均衡表、相対力指数、ストキャステクス、トレンドライン他etc、古典的なものの代表は酒田五法、海外ではギャン理論やエリオット波動、最近はサイクル理論なども注目されているようです。またテクニカル分析はチャート分析と言い換えることが出来ますので、コマ足や新値足などもその範疇に入ります。次に、テクニカル分析でのパラメーターの設定はある意味でその分析方法よりも重要なファクターともいえます。パラメーターというのは、仮に移動平均線であれば「○○日平均線」といいますが、この時の○の中に入る数値を意味します。この数値の違いで相場判断は360度変わってしまったりするのです。テクニカル分析を習得するというのはこのような一連の作業全般を意味し、銘柄を選定する段階から始まり、分析方法は当然のことですし、その期間の決定やパラメーター設定なども含まれます。
●継続することで得意技に
色々と試行錯誤してひとつのテクニカル分析方法を決定しますと、次はそれを実践する段階に入ります。もちろんこの後でお話しする細かな売買ルールを決めてからのことですが、その段階で直面する問題はなかなか儲けられない、ということでしょう。そんなに簡単に儲かる訳がない??これは認識の範囲であるはずですが、どうしても良い結果ばかりを求めてしまうものです。
売買手法とはその失敗の中から常に微調整を繰り返して作っていくものですから、失敗を恐れていても、卑屈になってしまっても先に進みません。ある程度の損失は授業料くらいに考えほしいと思います。またシミュレーションでの研究はデータを取る分には問題ありませんが、実際の売買とは根本的に別物とお考え下さい。売買手法は現実的な損益を実感することによって磨かれるものです。従って、この段階で最も注意することは資金管理という事になります。 ひとつの売買手法が有効に機能するのか、または無効なのか、この問題はある程度の時間を掛けて実践してみなければ結論は出せません。多少の損失ですぐに目移りするようではどんな方法を試しても売買手法は確立できませんし、仮に失敗作であったとしてもその結論に達するまでの努力が無駄になることはないでしょう。
●あれもこれもは身につかない
 以前からよく言われる話しですが、複数のテクニカル分析を同時に活用しても効果が高まるものではないようです。複数の指標は複数の指針を導き、結果的に判断を複雑にしてしまう可能性があります。指針にするものは単純なものほど利用価値が高いと思いますし、多くのことを同時に研究することは、全てが中途半端になってしまい逆効果という場合もあるのです。仮にAという指標で「買い」、Bでも「買い」とシグナルが出たとしても相場の上がる確率が2倍にはなりません。今回はトレンドラインを売買指針に利用した売買手法をご説明いたしますが、たった一本の線を引くだけのことにも無限の奥行きがあります。
●トレンドラインの実例

 

 

 

 

 

 

では、ここから売買手法の話しを進めていきたいと思います。トレンドラインの基本は非常に簡単な原理から成り立っており、値動きをグラフにしたものを基にしてグラフの山と山、谷と谷を直線で結ぶことによって描かれるものです。
右の図は実際の値動きに任意の線を山と谷ごとに引いたものです。これ以外にも多くの線が引けると思いますが、このように無秩序にラインを引いてしまいますと売買の指針に利用するのが難しくなってしまいます。沢山の線を引いても判断がつかないのでは意味を成しません。
トレンドラインにはその線の形から、ウェッジ、ペナント、フラッグ、チャネルなどの様々な呼び方とそれぞれに判断方法があります。これについても始めは出来る限り単純に考えられるものが望ましいと思います。新しい山や谷が出現すたびに線を引き直していては基準にすることは出来ませんし、複数のラインはやはり複数の判断を生んでしまうものです。極力1つ2つに絞ってご研究するのがよろしいでしょう。
*トレンドラインの実例/チャネル


左の図はチャネルと呼ばれるラインの引き方で、実体線を上下に挟む平行線が特徴です。このチャネルは上昇時のライン角度や下落時のライン角度がどの時点でも同じように引くのが理想です。その事によって、トレンドが変化した瞬間に次のラインを引くことが出来るようになります。
この図で特徴的なのは○で示された部分です。チャネルの平行線を飛びぬけているこの部分は一般的に「イレギュラー」とか「騙し」というように表現されますが、問題はこの時のラインの引き方です。無理に他の谷へ線を繋いでしまいますとチャネルの意味がなくなってしまいますので、この場合は独立したラインをチャネルと平行にサブライン(点線)として引くようにします。このサブラインはチャネルの内側にも存在し、売買方針を決める場合やストップの設定時に重要な役割を果たすことになります。
トレンドラインの引き方を詳しく説明しますとそれだけで一冊の本が書けてしまうほどの量と質があります。今回のお話しの主題はこの先にありますので、この項ではトレンドラインのチャネルを売買指針として利用する??という事でまとめておきます。

*トレンドラインの実例/名称

 

 

 

 

 

右の図で各部位の名称を簡単に説明しておきます。 ① アップトレンド ② ダウントレンド ③ レジスタンス(抵抗線) ④ サポート(支持線) 後々、①と②は何度も出てきますが、特に説明の必要はないと思います。混乱しやすいのはレジスタンスとサポートで、アップトレンドとダウントレンドでは上下の線の名称が逆になってしまいます。そこで、上値抵抗線、下値抵抗線または上限、下限というように覚えますと間違えようがないでしょう。本質は表現の問題ではありません。

   
2.建玉と仕切りのルール
売買指針が決まりましたら、次のステップはその指針に基付いて具体的な建玉と仕切りのルールを決めていく作業に入ります。この点をいい加減にしてしまいますと、結局はその場の雰囲気や勘だよりの売買になって、継続性も一貫性もない取引になってしまいます。しかし、相場の面白いところは純粋に勘だけの判断でも儲かることがあり、その全てを否定できないということでしょう。調子の良し悪しで損益が左右されるのであれば、売買ルールに体調管理や精神統一のノウハウを組み込むのもひとつの手段といえますが、その選択のほうが難しいように思います。

●逆張りと順張り

 

 

 

 

相場は「上昇」と「下落」のいずれかのパターンに分類されます。取引方法は「売り」と「買い」があって、売買方針は「逆張り」と「順張り」2つの選択肢がありますから、売買戦術は2×2×2=8つが存在することになります。では「逆張り」とは「順張り」とはいかなるものかを知る必要があります。言葉としてではなくその考え方をご理解いただきたいと思います。
逆張りの売買方針は、その言葉のニュ アンスとは異なり、値上がりで売り注 文、つまり「高い値段で売りたい」と 値下がりで買い注文、「安い値段で買い たい」という考え方です。売るのなら 高く、買う時は安くというのは極普通 の事ですが、

 

 

 

 

 

値動きと思惑が逆になる ことから逆張りと表現します。保合相 場には逆張りが適しているようです。従って、順張りはその逆の売買方針、 値上がりで買いは「上がり始めたら買 いたい」と値下がりで売りは「下げ始 めたら売りたい」という考えに基づき ます。結果的に、順張りの売買では天 底に遭遇する可能性はないのですが、 リスクは低くなり、逆張りはリスクが 高い分天井売りや底値買いの可能性を 秘めています。トレンド形成時の相場 には順張りが威力を発揮します。
●売買ポイント

 

 

 

 

次に決めることは、売買ポイントになります。トレンドラインによって相場の流れをつかんだ後は、どこで売り買いを仕掛けるかという問題になるのですが、実は仕掛けのルールと仕切りのルールは表裏一体になっています。売りのポイントは買玉の仕切りポイントにもなり、買いのポイントは売玉の仕切り場面でもあるわけです。ただし禁止行為があるので全てに通用するものではありませんし、個々によっての味付けが加わります。
右上の図に描かれている○で囲 まれている部分がその一例で、 トレンドラインと実体線の接 点や交差する所が、売買ポイ ントになります。A~Fまで の記号はこの後に説明する建 玉と仕切りのルールに関連付 けてありますが、簡単に解説 しますと、 A:押目買い/B:転換売り C:転換買い/D:戻り売り、EとFは売買の禁止ポイントになります。

●建玉と仕切り、4つの基本形] アップトレンドでの売買戦術

 

 

 

 

 

-A-
売買ポイントの「A」は押目買い。つまり 「安い値段で買いたい」という逆張りの考え 方に基づくものです。右の図で現在値から値 上がりを見込む場合、「同じ買うのなら少しで も安い値段で買いたい」と思うのが普通です。 その「安い値段」の基準をトレンドラインの サポート(アップでは下値抵抗線)の接点に 求めるわけです。 トレンドラインを利用することで それまで漠然としていた「安い」 「高い」の目安を明確にすることが 出来るようになります。  売買ルールで絶対に忘れていけないのが、ストップ?ロスの設定です。実際にオーダーを出さなくとも、必ずそのポイントは決めておく必要があります。この場合のストップ?ロスは押目買いのポイントであるトレンドとの接点から直近の安値までのゾーンとその下方の間に設定します。直近の安値というのはその時点で値段が切り返したポイントになり、従ってそのポイントは抵抗値段と考えられるからです。また本来は利食いのポイントも同時に設定するのですがスペースの都合で後半にご説明します。

 

 

 

 

 

-B-
売買ポイントの「B」は転換売り。アップ トレンドの動きが終わり下げ相場に変わっ た場合に売り注文を出すということになり ます。「下げ始めたら売りたい」という順 張りの戦術で、その「下げ始め」をサポー トラインを利用して判断するわけです。  アップトレンドのサポートを抜ける場面 というのはそれまでの上昇相場が終焉し、 下落相場のスタートと見ることが出来ます。 従って注文は逆指値(ストップオーダー) を利用するか、値段を見ながらマーケ ットで直接オーダーを出すことになる でしょう。このケースで注意すること は、相場の転換時は値動きが荒くなる場合があることです。またストップ?ロスは直近の高値のとトレンドの接点までに設定します。

[●建玉と仕切り、4つの基本形] ダウントレンドでの売買戦術

 

 

 

 

 

-C-
売買ポイントの「C」は転換買い。 「B」の例の逆バージョンになり ますので、それまでのダウントレ ンドのサポートを上抜けた所を 「上げ始めた」と判断します。指し値 での注文はストップ(逆指値)買いに なりますが、もちろん値段を確認して から成行注文でも構いません?またスト ップ?ロスは直近の安値までのゾーン から、それを抜けるポイントに設定し ます。

 

 

 

 

接点に求めるこ とになるのです。ストップ?ロスも同 じ様に設定しますが、この設定はここ でなければ駄目ということではなく値 段の節目とご資金との関係で柔軟にお 考え下さってもよろしいと思います。 しかし、"こんな感じ"というのはいけません。売買ルールに感性とか臨機応変という言葉を持ち込みますと技術は向上しないとお考え下さい。目的は継続的に売買を続けるためのルール作りですから、目先の儲けに目が眩んでいては先に進むことができないでしょう。
●トレンド売買の禁止行為
禁止行為の基本は相場の流れに逆らった売買を戒めるものです。従ってそれなりに熟練し売買ルールの執行に余裕が出来た時には新たなルールとして加えても問題はありませんが、始めのうちは以下の売買は禁止にしておくのがよろしいでしょう。


-E?アップトレンドでの逆張りの売り―

―F?ダウントレンドでの逆張りの買い-

この禁止行為で勘違いしやすい事は「押目買い」と「戻り売り」です。押目というのはアップトレンドで値下りした場合で、戻りはダウントレンド時に一時的な上昇を意味しますので、EとFのパターンとは異なります。また、このポイントでの売買は非常に魅力的で時に大成功する場合もあります。しかし継続的な一定のルールにするには非常に難しい作業となりますので、先に書いたようにある程度の経験を積んでから取り組んで下さい。
◇売買戦術の8パターン一覧表◇

   アップトレンド(上昇傾向)

*

順張り

逆張り

G追随買い

A押目買い

B転換売り

E売買禁止

ダウントレンド(下落傾向)

*

順張り

逆張り

C転換買い

F売買禁止

H追随売り

D戻り売り

 

●追随買いと追随売り
最後に追随買いと追随売りのパターンを説明します。追随というのは相場の流れに沿っての売買を意味しますので、今まで説明した売買のポイントを通過または反転したことを確認してからのオーダー、またはトレンドラインの外側に設定する逆指し値ということになります。アップトレンドでの例を示しますと、

現在値がトレンドラインの接点の近辺にある場合、その後の値動きによって押目買いにも転換売りにもなる可能性があります。従って上昇し始めたのを確認してから買い注文を出すのがGの「追随買い」、トレンドラインを割って下落してから売り注文を出すのがHの「追随売り」ということになります。通常はマーケットの動きを見て注文を出しますが、指値の場合はストップ(逆指)のエントリーオーダーになります。この売買戦術の利用価値は非常に高いと思いますが、順張りのオーダーは比較的にリスクが少ないようですが天底を狙えない事と乗り遅れが考えられます。また、どんな状況でも相場に絶対はありませんのでストップ?ロスの設定を忘れてないようにして下さい。

 

  
[3.ポジションの育成]
さて、いろいろと試行錯誤の末にやっとポジションを取ったとしても、その後の戦略がお粗末では意
味がありません。せっかく利が乗ったのにすぐに利食ってしまったり、思惑が外れても因果玉のポジションを持ち続け、結局は最後に大損??。このようなパターンに陥らない為にも売買ルールが必要なのです。ポジションの育成というのは「如何に利を伸ばし」「如何に損を少なくするか」の為の売買ルールであり、相場で儲けるには仕掛けの技術よりも仕切りの技術の方が遥かに大切だと思います。繰り返しになりますが、仕掛けが成功する確率は50%ですから、仕掛けが上手く行った時は利を最大限に伸ばすことを考え、失敗の時は損を最小限に抑えることを考える。このことの実践が極意といえるのではないでしょうか。

[●利が乗ってからの戦略] -機動的な指値の変更-

 

 

 

 

 

 

 

左の図を簡単に説明します。 アップトレンドで現在値が「3」 の位置、買値は「2」ですから 現状は利が乗っている場面です。 利食いの指値(リミット)「4」 と損切り(ストップ)を「1」 に設定している状態です。
もう少し値上がりすると利食いが確定しそう な状況です。もちろん このまま値上がりを待 って利を取っても問題 はありません。しかし、 この場面での戦略こそが ポジションを育成すると いう絶好のチャンスといえるのです。
実際の相場ではなかなか絵に画いたような場面に出会わないものです。だからこそ、このチャンスを逃してはいけないのです。先ず利食いのオーダー「4」を「5」に引き上げて更なる上昇を狙います。そして同時にストップ?ロスのオーダーも「1」から「2」の位置の買値まで引き上げてしまいます。そうしますと、買値とストップの値段が同じになりますので、この後、万が一の急落があっても損は出ない(手数料は考慮しない)ことになります.

 

[4.その他禁止事項]
それぞれの項目でも禁止行為の説明はしてきましたが、全般を通しての考え方や取り組み方をご理解していただきたいと思います。基本的に「無理」「無謀」と思われる行為は一時的に功を奏する事もありますが、継続的に売買するルールとしてはこれを排除するべきです。たまたま上手くいったことがその後の判断に悪影響を与えることもあります。これは例外的なことや他人事と思ってはいけません。ラッキーだけで儲け続けている人などいる訳がなく、自分を律する為にもルールの存在が重要な役割を果たします。
[●難平売買] -ストップ?ロスの徹底-
難平(ナンピン)売買とは、ポジションを取った後で相場が逆に動き評価損になっている状況から、新たに同じポジションを取って売買の平均価格を引き下げまたは引き上げる戦術のことを言います。因果玉を残した場合の代表的な戦術で、思惑が当たれば一気に状況は好転しますが、逆に動くと含み損も急拡大してしまいます。結論だけ申しますと難平はストップ?ロスのオーダーを徹底し売買戦術には加えないようにします。
[●突発的な変動時の売買]
記憶に新しいのは2001年9月11日に起きたニューヨークの飛行機テロです。ある面では非常に魅力的で、絶好の売買チャンスといえますが、判断を間違えますと大きな損失になる可能性も含んでおります。突発的な事件、事故、ニュースなどはあらかじめ予想されているものではありませんので荒っぽい展開になるのが通常です。日銀の介入も値段が動いてしまった後で確認されるのがほとんどですから、それからの建玉は手遅れになりやすいのです。状況と値段の関連性やその後の影響などは、その瞬間に判断出来ないのが普通です。勘の勝負は売買ルールの守備範囲ではありませんので、このような時は売買を慎むようにして下さい。チャンスは平常時にも沢山あります。

●安易な指値の変更] -例外は弊害-
ポジションの育成でご説明した話しと矛盾するものではありません。育成での変更はあらかじめ変更のポイントやその後の指値も決めておくものです。10銭の値上がりで10銭の変更、20銭の値下がりで20銭の変更??売買ルールになっていません。臨機応変という言葉は好きですが、一歩間違えますと無秩序な取引になってしまいます。時として「今回は特別に」という場面は避けられないように思います。しかし例外は売買ルールを作る場合や売買技術の向上には弊害になるということをご記憶下さい。

 

[●満玉] -資金管理-
満玉(マンギョク)というのは預託資金の全てを建玉してしまうことをいいます。お手元にある資金までは含みませんが、24時間の為替取引は24時間のリスクも考慮する必要があります。また、一回の取引で決着を求めるものではありませんので、常にご資金には余裕をお持ち下さい。ストップ?ロスが徹底されていますとギリギリの資金運用も可能ですが、急激な状況変化に対応するためにも余力は残しておくべきでしょう。  

前記したように、禁止事項は「無理」をしない為のものと衝動的な売買を避けるためのものです。トレンドを利用した売買はトレンドラインでの接点や交差を基準に売買を実施しますが、ファンダメンタルズは一切考慮しません。もちろん神懸り的なひらめきや勘を働かせる要素は極力排除していただきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

左の図は前ページで説明した指値を変更した後 と更にその後に値段が上昇した場合を想定しています。
指値を変更した後、現在値が 「6」まで上昇したと仮定しま す。考え方は前回と同じで、利 食いの設定を「5」から「7」へ、ストップ の「2」を「8」に引き上げます。 また、利食いの オーダーは上値抵抗線のやや下 方に設定するようにし ていますが、絶対的な ものではありません。 この状況まで進みま すとストップオーダー は既に利食いになっている 事が確認出来ると思います。 この場合のストップオーダ ーは、「プロフィット?セービング?ストップ」言ってストップ?ロスがバージョンアップしたものといえるでしょう。
●ストップ?ロスは命綱] -因果玉は全ての元凶-
利を伸ばす戦略の後は、思惑が外れた場合の対処法の話しになります。始めの図の値動きを参考に、買いスタートの位置を変えたのが下の図になります。この場面での禁止行為はストップ?ロスを引き下げて変更することです。ストップ?ロスを設定する理由の最も重要なことは、因果玉を残さないという点にあります。前記したように大きなトレンドに遭遇できるチャンスは限られており、従って確率的に仕掛けが失敗することの方が多くなる訳です。目先の損失は覚悟して取り組みませんと売買ルールを作ることは出来ません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現在値の「3」から思惑が外 れ、点線の矢印のように値段が 下げ始めた場合。多くの方が、 始めに設定していた「1」 のストップ?ロスを「5」 の位置に引き下げてしまう 傾向があります。
気持ちは痛いほど分かりま す。実損を出したくないのは 普通の感覚で、更に値が下が るとストップ?ロスもまた引 き下げて決済を先延ばしにし たくなるものです。 そうしますと永遠に損は出ませんが、??それなら始めからストップ?ロスの設定をしなければよろしいのです。??そういうルールでも構いませんが、結果として最も避けなければならない因果玉(含み損の建玉)を残してしまうことになるのです。
仮にこの下げが大きなダウントレンドを形成する第一歩だとした場合、買いポジションを持っていることで、①売りポジションが取れない、②更に大きな損失になる、③挽回するには難平買いまたはジッと我慢、など等で次の戦略、戦術を実行することが出来なくなり、売買ルールの意味が無くなってしまいます。また因果玉の悪影響は精神的にも現れるようです。  スワップを狙った取引や長期戦略に基づく売買を考えている以外の人、特に取引経験の浅い人は因果玉を絶対に抱え込まないことを最優先にお考え下さい。

 

 
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